高専に進学を希望する中学生はどのように志望校を決めるといいのか?

高専に入学したい

日本全国にある高専は、基本的にどこも工業や情報などの理系の分野を専門的に学ぶことのできる学科を設置しています。
(一部、文系分野の学科を持つ高専もあります)
高専に進学を希望する中学生は、多くの人が自宅から通うことのできる学校を選択するでしょう。
しかし、多くの高専には寮が設けられており、自宅から通えないような遠方の学生も受け入れています。
そのため、高専を学校の所在地で選ぶのではなく、その他の基準で選ぶことができます。
具体的に高専をどのような基準で選ぶことができるのか、ご紹介していきます。

学科で選ぶ

高専には、それぞれの学校に4〜5程度の学科が設置されています。
代表的な学科として、機械、電気・電子、情報、物質、都市・環境といったものがあります。
これらの学科の中から、自身の興味のある分野を選び、その学校を志望校とします。

学科の区分具体例
機械系機械工学科、機械システム工学科など
電気・電子系電気電子工学科など
情報系情報工学科、制御情報工学科など
都市・環境系環境都市工学科など
物質系物質工学科、物質化学工学科など
建築系建築学科など
その他生物応用化学科、化学・バイオ工学科など
主な学科の区分と具体的な学科名

ただし、名称だけにとらわれず、どのような勉強・研究ができるのか良く調べてから志願する学科を決めるといいでしょう。

学科で選ぶ際に、注意点があります。
最近は学科を1つにして、進級時にコースを選択する方式を採用している高専が多くあります。
このような学校の場合は、選択できるコースに自身の興味のある分野が含まれてるか、先に調べておく必要があります。
また、コースを選択する際に、必ず希望するコースに進めるという保証はないことから、コースの振り分け方についてもあらかじめ調べておくようにしましょう。

推薦入試の基準で選ぶ

高専は、定員の多くを推薦入試により確保しています。
多くの学校では、定員の50%以上が推薦入試により入学してきます
中には、定員の70%、80%という学校もあるため、高専に入るには、推薦入試が有力な手段となります。

ここで注意すべきなのは、推薦入試に出願できる基準が、学校によって異なることです。
中には中学1年からの成績を基準として用いる学校もあるため、自身の成績が基準に達しているかを確認するとともに、いつからの成績が関係してくるのか、事前にチェックしておく必要があります。
中学1年からの成績を使う学校では基準に満たないが、中学3年からの成績を使う学校では基準を満たすというケースもあるので、いろいろな学校の募集要項を確認しておきましょう。

募集方法の別で選ぶ

「学科で選ぶ」の項目でも紹介しましたが、入学の段階では専門分野の異なる学生を一括募集する高専が増えています。
進級時にコースを選択し、それぞれの専門分野に分かれていきますが、入試はまとめて行われます。
どのような分野に進むか決めかねている方は、一括募集の学校を選択し、高専に入ってからじっくり決める方がいいかもしれません。
ただし、進級時に選択できるコースは高専ごとに違うため、必ず確認しておく必要があります。
また、進級時に必ず希望するコースに進める保証はないため、学びたい分野が決まっている人は一括募集の高専を避ける方がいい場合もあります。

地元出身者の割合で選ぶ

地元を離れて高専に入るのであれば、地元出身の学生が少なく、いろいろな地域から学生が入学してくる高専の方がいいと思う方もいるでしょう。
そこで、過去のデータから学生の出身地を分析し、地元出身以外の学生が多い高専を選択するという考え方があります。
高専の立地によって、地元以外の出身の学生が多く在籍している学校があり、そのような高専であれば不安が少ないと考える方もいるでしょう。
ただし、学生の出身地の傾向は必ず毎年同じ傾向があるとは限らないので、あくまで参考程度に考えておきましょう。

卒業生の進路で選ぶ

高専を卒業すると、就職する以外に専攻科に進学する者、あるいは大学に編入学する者がいます。
国公立高専の場合、専攻科はそれぞれの学校に設けられており、進学する割合に大きな違いはありません。
一方、大学に編入学する学生の割合は、高専や学科による違いがあります
高専卒業後に大学に編入学したいと考えている方は、同じような進路を選択する学生が多い高専を選択するのも1つの考え方となります。

高専を卒業した後の進路も考えて志望校を選ぼう

高専は、その立地や設置されている学科に違いがあることは、誰もが分かっているでしょう。
ただ、それ以外にも、校風や学生の考え方に違いが見られることが考えられます。
しかし、そのような違いを外から感じ取ることは難しく、入学前にその違いを感じることはできないかもしれません。
そこで、今回取り上げたような内容を事前に確認し、自分にあった学校を選択するようにしましょう。
「住めば都」は学校選びにもあてはまるでしょうが、後悔のない選択ができるよう、常に情報収集を怠らないようにしましょう。

にほんブログ村 教育ブログ 専門学校教育へ にほんブログ村 教育ブログ 教育情報へ にほんブログ村 受験ブログ 受験情報へ PVアクセスランキング にほんブログ村

コメント

タイトルとURLをコピーしました