高専の寮は誰でも入れるのか?寮の費用はどれくらいかかるのか?

高専と他の学校との違い
茨城高専 有朋寮(茨城高専HPより)

高専は都道府県あたり1校しかないことが多く、中にはまったく高専がない県もあります。
そのため、高専で学びたいと考えている人の中には、自宅から通うのが難しい人もいます。
そこで、全国各地にある国立の高専には、どの学校にも寮が設置されています。
ただ、寮の定員は高専の定員より少ないため、希望すれば必ず寮に入れるのだろうかと不安を感じる方もいるかもしれません。
さらに、寮に入れば寮費がかかるので、その費用がどれくらいになるのか不安になっている親御さんもいるかもしれません。
ここでは、高専の寮に入る際の疑問点や不安要素を解決していきます。

国立高専の寮の概要

すべての国立高専には、遠方から通学できない学生のための寮が設置されています。
どの学校も、入寮する学生は本科生が中心ですが、寮に入る学生の人数や全体に占める割合などは、学校によって様々です。

例えば沼津高専の場合、1年生の約8割が入寮し、寮生活を送っています。
もともとは1・2年生が原則入寮することとなっていましたが、平成30年度からは弾力的な運用になっています。
それでも、現在でも多くの人が寮生活を体験し、集団生活ならではの学びを身につけているのです。

高専には留学生が在籍しており、多くの留学生は高専の寮に入り学んでいます。
学校によっては国際寮と呼ばれる寮を設けており、留学生と希望する日本人が入寮しています。
国際寮がない学校の場合は、普通の寮に留学生が入寮し、一緒に生活しています。

寮に入るための条件

高専の寮には定員があるので、希望すればだれでも入寮できるとは限りません。
多くの高専では、優先順位をつけて入寮を認める場合と認めない場合があります。

優先順位のつけ方は学校ごとに定めているので、進学を希望する学校のホームページや要覧などを見て確認しておく必要がありますが、多くの学校では、1年生や2年生などの低学年を優先にしています。
また、遠方から入学する学生については、優先的に入寮できるようにしている一方、通学時間が短い学生については、入寮を希望しても制約される場合があります。

いったん入寮が許可された人でも、進級の際に成績などを考慮して選考が行われ、入寮者が決定されるために、希望どおりにならないこともあります。
特に下級生の入寮が優先される傾向があるので、進級を機に寮を出なければならないこともあるということは覚えておきましょう。

寮に入る際にかかる費用

寮に入ると、多くの費用を負担しなければなりません。
どのような種類の費用がどれだけかかるのか、具体的には学校ごとに決められているので、各学校の資料を確認する必要があります。
ただ、入寮した際にかかる費用の種類はかなり共通しているので、参考となる具体的な金額をいくつかご紹介します。

入寮費寄宿料共益費給食費保護者会費
入寮時月額月額日額年額
2,000700
(個室は800)
7,3501,5301,200
仙台高専名取キャンパス 寮諸費用(ホームページより)

仙台高専名取キャンパスの場合、毎月発生するのは寄宿料、共益費、給食費の3種類で、学校のホームページによれば1か月約54,000円になります。
給食費は閉寮期間中は徴収されないので、単純に12か月分とはなりませんが、仮に12か月分で計算すると54,000円×12か月=648,000円となります。

寄宿費食事費寮費寮生会費エアコンリース代食器代
月額月額月額年額月額入寮時
800(個室)約26,0007,0002,0003,4004,400
福井高専 寮諸費用(学校要覧2025より)

福井高専の場合は、毎月の費用として寄宿費、食事費、寮費、エアコンリース代約37,200円が発生します。
このほか、個人で使用した電気代は別で負担しなければならないこととされています。
単純計算では、37,200円×12か月=446,400円かかるほか、入寮時や1年に一度の費用も発生します。

この2校の比較でも分かるとおり、入寮した際にかかる費用は学校によって大きく異なることがあります。
特に給食費・食費の金額の違いによって、全体の負担が大きく変わるので、特に注意しておきましょう。

寮での生活はどんな感じ?

高専の寮での生活は、明確に学校教育の一環という位置づけがされています。
起床時間から消灯時間まで、様々な時間が細かく決められており、それは休日でも基本的に変わりません。
外出はできますが、門限の時間が決められています。
また、集団生活の中で決められたルールを守って生活する必要があります。

一方で、寮ならではの面白さもあります。
遠方から来た学生や留学生との共同生活は、学校だけでの生活では味わえない楽しさがあり、また深い人間関係を築くことができるでしょう。
寮での行事が実施され、学校での授業や実習では見られない一面を見ることができるかもしれません。
また、上級生との関係も深まり、高専での生活やその後の生活にも大きくプラスになるはずです。

高専の寮での生活は、厳しい面もありますが楽しいことも多くあります。
人生においてプラスになるというだけでなく、純粋に同年代の友人たちとの生活を楽しめるはずです。

公立高専にはなぜ寮がないのか?

国立高専には、すべての学校に寮が設置されています。
これは、高専の数が高校など他の学校に比べてかなり少なく、自宅から電車や自転車を使って通える人は限られるからです。
自宅から問題なく通える人には限りがある分、寮が設けられています。

一方、公立の高専である東京都立産業技術高専大阪公立大学高専神戸高専の3校には、寮は設置されていません。
これは、出願できる人に居住地の制限を設けていたり、住所地によって合格者の人数が決められているためです。

学校名住所地等による制約
東京都立産業技術高専定員が東京都内在住者260(うち推薦96)
東京都外在住者60(うち推薦0)
大阪公立大学高専出願できるのは原則、本人と保護者がともに
大阪府内在住者のみ
神戸高専兵庫県内に住所を有し、兵庫県内の中学校を
卒業し、入学後も兵庫県内から通うのが条件
公立高専3校の入学時における制約(令和8年度募集要項より)

これは、寮の設置の問題より、学校の運営に自治体の税金を投入しているので、学校で学ぶ恩恵を地元自治体の出身者がより多く受けられるようにするためと考えられます。
東京都立産業技術高専や神戸高専のように、地元の出身者とそれ以外の出身者で入学金に差をつけているケースもあります。

【まとめ】高専の寮に入れば学校の選択肢も増える!広い視野で自身の進路を考えてみよう

すべての国立高専に寮が設けられているということは、寮に入ればどの高専にも進学可能です。
高専への進学を希望する人の多くは、地元に近い高専への進学を検討しているかと思います。
しかし、寮に入ることを前提として、遠方にある高専への進学を考えてみるのもいいでしょう。
自身が高専や高専を卒業した後に何をしたいのか、その希望をかなえられる高専はどこなのか、広い視野を持って考えてみましょう。



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