5年の課程を終えて高専を卒業すると、就職するか進学するか、あるいはそれ以外の選択をするのか、いずれにしても大きな決断をしなければなりません。
高専の卒業生は、優秀な人が進学し、進学が難しい人が就職するというわけではありません。
それぞれの学生が自身の目標を定め、そのためには就職した方がいいのか、あるいは進学した方がいいのかを考え、その目標に向かった結果、進路はバラバラになるのです。
ただし、学校や学科によっては進路の傾向がはっきりしていることもあるので、学校ごと、あるいは学科ごとの進路を確認していきます。
なお、ここでは原則として、令和6年度(令和7年3月)卒業生の進路として各学校が公表しているデータをもとにしています。
一関高専の概要
一関高専は未来創造工学科1学科のみを有しています。
また未来創造工学科は機械・知能系、電気・電子系、情報・ソフトウェア系、化学・バイオ系の4つの系に分かれています。
ただし、卒業生の進路についてのデータは系ごとではなく学科全体の人数として公表されています。
未来創造工学科
| 就職 | 進学 | その他 | 合計 |
| 82 | 70 | 1 | 153 |

| 一関高専専攻科 | 20 |
| 長岡・豊橋技術科学大学 | 17 |
| 旧帝大・東京科学大学・神戸大学 | 3 |
| その他の国立大学 | 19 |
| 公立大学 | 2 |
| 私立大学 | 4 |
| その他 | 5 |
就職が82名、進学が70名となっており、就職の方が若干多くなっています。
就職者のうち7割近い56名は関東地方に就職していることが公表されています。
進学先として最も多いのは一関高専専攻科で、進学者の約3割を占めています。
また長岡技術科学大学には11名、豊橋技術科学大学には6名となっており、技術科学大学への進学者も多い印象です。
まとめ
一関高専を卒業してからの進路は、就職・進学のどちらかに偏ることのない状況となっています。
就職した学生についてその就職先の地域も公表されていますが、大半が関東地方に就職している一方、岩手県内は10名、隣の宮城県が6名となっています。
進学先は国公立大学が中心となっていますが、特に専攻科や技術科学大学への進学者が多いようです。



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