5年の課程を終えて高専を卒業すると、就職するか進学するか、あるいはそれ以外の選択をするのか、いずれにしても大きな決断をしなければなりません。
高専の卒業生は、優秀な人が進学し、進学が難しい人が就職するというわけではありません。
それぞれの学生が自身の目標を定め、そのためには就職した方がいいのか、あるいは進学した方がいいのかを考え、その目標に向かった結果、進路はバラバラになるのです。
ただし、学校や学科によっては進路の傾向がはっきりしていることもあるので、学校ごと、あるいは学科ごとの進路を確認していきます。
なお、ここでは原則として、令和6年度（令和7年3月）卒業生の進路として各学校が公表しているデータをもとにしています。
茨城高専の概要
茨城高専は国際創造工学科のみ1学科が設けられています。
国際創造工学科の中には機械・制御系、電気・電子系、情報系、化学・生物・環境系の4つの系が設置されており、卒業生の進路に関するデータも系ごとに公表されています。
機械・制御系
| 就職 | 進学 | その他 | 合計 |
| 23 | 42 | 3 | 68 |
| 茨城高専専攻科 | 5 |
| 長岡・豊橋技術科学大学 | 13 |
| 旧帝大・東京科学大学・神戸大学 | 1 |
| その他の国立大学 | 18 |
| 公立大学 | 0 |
| 私立大学 | 5 |
| その他 | 0 |
機械・制御系は就職者より進学者の方が多く、進学者の割合は60%を超えています。
進学先としては長岡技術科学大学が7名、豊橋技術科学大学が6名、茨城高専専攻科が5名、茨城大学が4名となっています。
電気・電子系
| 就職 | 進学 | その他 | 合計 |
| 16 | 15 | 2 | 33 |
| 茨城高専専攻科 | 5 |
| 長岡・豊橋技術科学大学 | 3 |
| 旧帝大・東京科学大学・神戸大学 | 1 |
| その他の国立大学 | 3 |
| 公立大学 | 1 |
| 私立大学 | 1 |
| その他 | 1 |
就職者と進学者の人数は、ほぼ同数となっています。
進学先としては茨城高専専攻科が名、長岡技術科学大学が3名となっており、そのほかの大学はすべて1名となっています。
情報系
| 就職 | 進学 | その他 | 合計 |
| 21 | 24 | 0 | 45 |
| 茨城高専専攻科 | 7 |
| 長岡・豊橋技術科学大学 | 1 |
| 旧帝大・東京科学大学・神戸大学 | 1 |
| その他の国立大学 | 11 |
| 公立大学 | 0 |
| 私立大学 | 4 |
| その他 | 0 |
就職より進学の方が若干多くなっています。
進学先として一番多いのは茨城高専専攻科で7名、そのほかは室蘭工業大学と電気通信大学が2名のほかはすべて1名となっています。
化学・生物・環境系
| 就職 | 進学 | その他 | 合計 |
| 11 | 32 | 1 | 44 |
| 茨城高専専攻科 | 8 |
| 長岡・豊橋技術科学大学 | 9 |
| 旧帝大・東京科学大学・神戸大学 | 2 |
| その他の国立大学 | 13 |
| 公立大学 | 0 |
| 私立大学 | 0 |
| その他 | 0 |
進学者の人数が就職者の3倍近くとなっており、進学者の割合が最も高い学科となっています。
進学先としては、茨城高専専攻科が8名、長岡技術科学大学が6名、筑波大学と豊橋技術科学大学が3名となっています。
まとめ
茨城高専の卒業生は、就職より進学を選択する学生の方がかなり多くなっています。
進学先として最も多いのは茨城高専専攻科、次いで長岡技術科学大学、豊橋技術科学大学、茨城大学、筑波大学の順になっています。
就職先の特徴として、茨城県にゆかりのある日立系の会社に就職する人が一定数いるようです。
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