高専の本科5年の課程を終えると、大学に編入学する人と就職する人に分かれます。
進学する人のおおまかな進路についてはすでにご紹介しましたが、就職に関しては詳しく触れていませんでした。
そこで、本科を卒業した学生の就職に関するデータを学校ごとにご紹介していきます。
概要
今回ご紹介するのは、令和6(2024)年3月に卒業した学生の進路です。
できる限り学科やコース別に、実際の就職者数や求人数をご紹介していきます。
また就職先の地域については、学校が公表しているデータのとおりとしています。
多くは会社の本社がある地域で区分されていると思われますが、実際に就労する地域とは一致しない場合があるかもしれません。
長岡高専
卒業者数 | 就職者数 | 求人数または求人企業数 | 県内からの求人数 | 求人倍率 | 地元都道府県外への就職者数 | |
---|---|---|---|---|---|---|
機械工学科 | 37 | 12 | 641 | 69 | 53.42 | |
電気電子システム工学科 | 46 | 25 | 656 | 54 | 26.24 | |
電子制御工学科 | 39 | 6 | 589 | 63 | 98.17 | |
物質工学科 | 43 | 15 | 278 | 57 | 18.53 | |
環境都市工学科 | 36 | 13 | 367 | 49 | 28.23 |
例年、長岡技術科学大学への進学者数が多く、就職者数は少なくなる傾向にあります。
特に電子制御工学科は、就職者は2割にも満たないほどとなっています。
一方で求人数は多いので、就職者数が少ない電子制御工学科では100倍近くにもなっています。
なお、県内からの求人数が公表されていますが、いずれの学科も全体の1割程度となっており、大半の求人は県外から寄せられていることが分かります。
長野高専
卒業者数 | 就職者数 | 求人数または求人企業数 | 求人倍率 | 地元都道府県外への就職者数 | |
---|---|---|---|---|---|
機械工学科 | 194 | 92 | 56 | ||
電気電子工学科 | |||||
電子制御工学科 | |||||
電子情報工学科 | |||||
環境都市工学科 |
長野高専を令和5年度に卒業した学生は、学科に分けて入学しており、現在とは学科の構成が異なります。
卒業生のおよそ半数が就職しており、そのうち6割程度が県外に就職していることが分かります。
なお、学校のコメントによれば、専攻科を修了した学生と本科を卒業した学生をあわせると、県内に就職した学生は17.1%、県外に就職した学生は31.2%とのことです。
富山高専
卒業者数 | 就職者数 | 求人数または求人企業数 | 求人倍率 | 地元都道府県外への就職者数 | |
---|---|---|---|---|---|
機械システム工学科 | 33 | 15 | |||
電気制御システム工学科 | 40 | 19 | |||
物質化学工学科 | 44 | 17 | |||
電子情報工学科 | 37 | 14 | |||
国際ビジネス学科 | 38 | 14 | |||
商船学科 | 39 | 30 |
商船学科以外の学科では、就職者数より進学者数の方が多くなっています。
ただ、求人数や就職先の県内・県外の詳細なデータは公表されていません。
なお、学校のコメントによれば、過去5年間に本科を卒業した学生のうち県内に就職したのは18.5%、県外に就職したのは31.5%とのことです。
石川高専
卒業者数 | 就職者数 | 求人数または求人企業数 | 求人倍率 | 地元都道府県外への就職者数 | |
---|---|---|---|---|---|
機械工学科 | 39 | 22 | 2,555 | 21.84 | 90 |
電気工学科 | 41 | 23 | |||
電子情報工学科 | 41 | 22 | |||
環境都市工学科 | 42 | 27 | |||
建築学科 | 42 | 23 |
全体でみると、進学者数より就職者数の方が多くなっており、学科ごとにみても就職者数の割合はいずれも53%~64%となっています。
求人数は全部で2,500人以上であり、求人倍率は20倍を超えています。
なお、県外への就職者数90人のうち東京都が43人、大阪府が11人となっています。
福井高専
卒業者数 | 就職者数 | 求人数または求人企業数 | 求人倍率 | 地元都道府県外への就職者数 | うち関東地方 | うち近畿地方 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
機械工学科 | 35 | 20 | 1,480 | 74.00 | 14 | 4 | 3 |
電気電子工学科 | 32 | 27 | 1,509 | 55.89 | 14 | 5 | 5 |
電子情報工学科 | 37 | 22 | 1,396 | 63.45 | 14 | 8 | 3 |
物質工学科 | 36 | 17 | 1,050 | 61.76 | 8 | 2 | 3 |
環境都市工学科 | 41 | 19 | 1,177 | 61.95 | 10 | 5 | 3 |
学科ごとにみると、物質工学科や環境都市工学科は就職者数がの方が多いのですが、その差はほとんどありません。
一方、就職者数の方が多いその他の学科では、就職者の割合がかなり大きくなっています。
求人数や求人倍率は、すべての学科でかなり大きな数値となっていることが分かります。
また、県外への就職者では近畿地方より関東地方への就職者数の方が多くなっています。
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