高専への進学を考えている中学生の方、そしてお子さんの受験で頭を悩ませている親御さんへ、高専の入試情報をご紹介します。
高専の入試方法は、国立高専であっても統一されているわけではなく、学校ごとに違いがあります。
高専の入試では推薦入試での入学者数の比率が高いため、まずは推薦入試での合格を目指すべきです。
また試験の時期が早いので、ほかの受験生と比較すると、試験に向けて早く動き出す必要があります。
ここでは、高専ごとに推薦選抜と学力検査選抜(いわゆる一般入試)の実施方法をご紹介していきます。
なお、実際の受験にあたっては、必ず募集要項を確認してください。
募集人員
どのような学科が設置されているか、それぞれの学科の定員が何名かを知ることができます。
入学時は一括募集となっており、2年生以降にコース分けが行われる学校もあるので、どのような形で入試が実施されるのか確認しておきましょう。
学科 | 入学定員 | 推薦による選抜の募集人員 |
機械工学科 | 40名 | 各学科とも4割程度 (あわせて80名程度) |
電気電子創造工学科 | 80名 | |
物質工学科 | 40名 | |
建築学科 | 40名 |
小山高専には全部で4つの学科が設置されています。
このうち電気電子創造工学科のみ定員は80名となっており、他の学科の倍の人数となっています。
一括募集を行っていない国立高専では、多くの学科の定員は40名となっており、80名の定員となっている学科はかなり珍しくなっています。
推薦で選抜される人数は4割程度となっており、機械工学科、物質工学科、建築学科では16名程度、電気電子創造工学科では32名程度となります。
推薦による選抜
高専の推薦選抜の定員は、学力検査選抜の定員より多くなっている学校もあります。
高専を目指す場合、まずは推薦選抜での合格を目指すこととなるので、出願資格は要チェックです。
試験の概要
推薦による募集人員 | 各学科とも4割程度 機械工学科・物質工学科・建築学科は16名程度 電気電子創造工学科は32名程度 |
出願資格(成績等) | 2年及び3年の国語、社会、数学、理科、英語の5教科の5段階評価合計が42以上(平均4.2以上) |
選抜方法 | 推薦による選抜は第1志望のみ 面接及び調査書の総合判定による |
小山高専の推薦による選抜の出願資格は、中学2年生と3年生の調査書の評定を用いることとされています。
対象となるのは国語、社会、数学、理科、英語の5教科だけです。
基準となる評定は合計で42、平均で4.2以上が必要になるので、どの教科も手を抜かずに取り組む必要があるでしょう。
日程
WEB出願受付期間 | 令和7年12月1日〜令和7年12月19日 |
出願書類受付期間 | 令和7年12月16日〜令和7年12月19日(必着) |
検査日 | 令和8年1月15日 |
合格発表 | 令和8年1月22日13時 |
入学確約書の提出 | 令和8年2月2日 |
入学手続 | (栃木県内中学校出身者・追試験合格者)令和8年3月5日 (上記以外)令和8年3月4日 |
学力検査による選抜
学力選抜では、基本的に入学定員から推薦選抜合格者数を除いた人数の募集が行われます。
また、推薦選抜に出願して合格にならなかった人は、学科などを変更する場合を除いて、手続きをしなくても学力検査選抜を受験できます。
試験の概要
学力選抜による募集人員 | 各学科とも6割程度 機械工学科・物質工学科・建築学科は24名程度 電気電子創造工学科は48名程度 |
出願の方式 | 第3志望まで出願可 |
学力検査点の配点 | 理科、英語、数学、国語、社会の5教科とする(配点は不明) |
調査書点の計算方法 | 不明 |
選抜方法 | 学力検査の成績及び調査書の総合判定による |
小山高専の学力検査による選抜は、5教科の学力検査のほか調査書をあわせて判定することとされています。
ただ、学力検査の配点や調査書の配点、あるいは調査書の判定の対象になる学年などが明記されてないので、注意が必要です。
日程
WEB出願受付期間 | 令和8年1月6日〜令和8年1月23日 |
出願書類受付期間 | 令和8年1月20日〜令和8年1月23日(必着) |
検査日 | 令和8年2月8日 |
合格発表 | 令和8年2月16日13時 |
入学確約書の提出 | 令和8年2月26日 |
入学手続 | (栃木県内中学校出身者・追試験合格者)令和8年3月5日 (上記以外)令和8年3月4日 |
近年の入試の状況
過去の入試の状況を確認して志願者数や倍率などを知っておくことは、受験する際には大変有益です。
学校や学科で迷っている方は、自分が何をしたいのかを考えるのが第一ですが、これらの数値も参考にしておくといいでしょう。
本科入学者選抜状況(令和6年度)
推薦選抜 | 学力選抜 | |||
志願者数 | 合格者数 | 志願者数 | 合格者数 | |
機械工学科 | 26 | 16 | 59 | 24 |
電気電子創造工学科 | 86 | 32 | 70 | 49 |
物質工学科 | 36 | 16 | 40 | 23 |
建築学科 | 43 | 18 | 45 | 25 |
本科入学者選抜状況(令和7年度)
推薦選抜 | 学力選抜 | |||
志願者数 | 合格者数 | 志願者数 | 合格者数 | |
機械工学科 | 56 | 18 | 48 | 26 |
電気電子創造工学科 | 58 | 33 | 106 | 50 |
物質工学科 | 37 | 18 | 43 | 25 |
建築学科 | 42 | 18 | 45 | 23 |
小山高専の過去2年間の状況をみると、志願者数はどの学科も多くなっており、特に推薦による選抜では志願者数が合格者数の3倍を上回っている学科もあります。
推薦による選抜の出願基準はやや高めといえますが、学力検査による選抜も厳しい競争になるので、中学校在学中にできる限りの努力をすることが合格への近道となるでしょう。
コメント