国立の工業高等専門学校は、全国に全部で47校あります。
ただし、それらは47都道府県にそれぞれ1校ずつあるわけではなく、また設置されている学科やコースも様々です。
入学試験の募集方法や選抜方法も学校によるので、気になる学校がある場合は、その学校について調べておきましょう。
高専の中でどの学校がいいか迷っている方は、情報収集して自分に合った学校を探すのもいいかもしれません。
今回は福岡県大牟田市にある有明高専をご紹介します。
有明高専の基本情報
| 学校名 | 有明工業高等専門学校 |
| 所在地 | 福岡県大牟田市東萩尾町150 |
| 設立年度 | 1963(昭和38)年4月1日 |
| 設置学科と定員 | 創造工学科 エネルギーコース40人 応用化学コース20人 環境生命コース20人 メカニクスコース40人 情報システムコース40人 建築コース40人 1学年あたり200人 |
| 設置専攻科と定員 | 生産情報システム工学専攻12人 応用物質工学専攻4人 建築学専攻4人 1学年あたり20人 |
本科生の5年間の課程
創造工学科として毎年200人の学生が入学してきますが、1年生ではコースに分かれず、すべての学生で学級編成を行います。
2年生の後期からは6つのコースに分かれて、専門分野を学ぶこととなります。
| 1年~2年前期 | 創造工学科 | |||||
| 2年後期~ | エネルギーコース | 応用化学コース | 環境生命コース | メカニクスコース | 情報システムコース | 建築コース |
学生情報
学生数(男女別)
学校要覧2026によれば、学生の人数や男女比は以下のようになっています。
| 1年 | 2年 | |||||
| 男子 | 女子 | 合計 | 男子 | 女子 | 合計 | |
| 創造工学科 | 131 | 75 | 206 | 128 | 79 | 207 |
| 3年 | |||
| 男子 | 女子 | 合計 | |
| エネルギーコース | 37 | 7 | 44 |
| 応用化学コース | 8 | 10 | 18 |
| 環境生命コース | 7 | 6 | 13 |
| メカニクスコース | 35 | 12 | 47 |
| 情報システムコース | 36 | 12 | 48 |
| 建築コース | 25 | 28 | 53 |
| 合計 | 148 | 75 | 223 |
| 4年 | 5年 | |||||
| 男子 | 女子 | 合計 | 男子 | 女子 | 合計 | |
| エネルギーコース | 41 | 3 | 44 | 32 | 6 | 38 |
| 応用化学コース | 7 | 4 | 11 | 4 | 5 | 9 |
| 環境生命コース | 4 | 12 | 16 | 3 | 6 | 9 |
| メカニクスコース | 37 | 6 | 43 | 31 | 13 | 44 |
| 情報システムコース | 36 | 8 | 44 | 33 | 12 | 45 |
| 建築コース | 20 | 20 | 40 | 29 | 17 | 46 |
| 合計 | 145 | 53 | 198 | 132 | 59 | 191 |
全体では女子学生の割合は3分の1ですが、女子学生の割合が高い1年生や2年生は4割近くになっています。
2年生の後期から6つのコースに分かれますが、応用化学コースや環境生命コース、建築コースは女子の割合が高くなっています。
一方で、エネルギーコースやメカニクスコースは女子学生の割合が低くなっています。
学生出身地
学校要覧2026によれば、令和8年度新入生のうち福岡県が130人、熊本県が60人、佐賀県が10人、その他が2人となっています。
有明高専の所在地が福岡県の南部であり、熊本県にも近いので、熊本県の出身者も多くなっています。
また、高専のない佐賀県からもまとまった数の新入生がいるようです。
学生寮の入寮者と寮費
国立の高等専門学校には、どの学校にも寮が設置されています。
遠方から通うのが困難な学生は、寮に入って学ぶこともできます。
| 入寮学生 | 室数 | 現員 | |
|---|---|---|---|
| 銀杏棟 | 1~5学年、留学生 | 71 | 69 |
| 紅葉棟 | 1~5学年 | 100 | 100 |
| 若葉棟 | 建設中 | ||
| 桜棟(女子) | 1~5学年、留学生 | 84 | 84 |
| 合計 | 255 | 253 | |
寮に入っている学生は、本科生1,025人のうち4分の1程度です。
| 費用の種類 | 金額 |
|---|---|
| 寮費(食費を含む) | 約53,000円(月額) |
| 寄宿料 | 700円または800円(ともに月額) |
令和8年度入試について
推薦入試
推薦入試の募集人員は、定員の6割程度である120人です。
推薦入試の出願基準は、「2年及び3年の5段階評定による9教科の学習成績の合計が72以上」です。
| 推薦入試の出願基準 | 2年及び3年の5段階評定による9教科の学習成績の合計が72以上 |
一般入試
一般入試では、学力試験として理科・英語・数学・国語・社会の5科目が実施されます。
各教科の配点はそれぞれ100点となっています。
調査書は、2年及び3年の5段階評定による9教科の学習成績の合計を3倍した点数となります。
| 学力試験の科目と配点 | ||||
| 理科 | 英語 | 数学 | 国語 | 社会 |
| 100 | 100 | 100 | 100 | 100 |
| 調査書の科目と配点 | ||||||||
| 国語 | 社会 | 数学 | 理科 | 英語 | 技術・家庭 | 音楽 | 美術 | 保健体育 |
| 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 |
入学志願者数
令和8年度までの5年間の入学志願者数は、以下のようになっています。
| 令和4年度 | 308 |
| 令和5年度 | 286 |
| 令和6年度 | 299 |
| 令和7年度 | 302 |
| 令和8年度 | 282 |
卒業後の進路
高専の卒業生の半数は就職、半数は進学するといわれますが、実際には学校や学科・コースによってその比率に違いがあります。
有明高専の令和7年度卒業生の進路は以下のようになっています。
| 卒業生 | 就職 | 進学 | その他 | |
|---|---|---|---|---|
| エネルギーコース | 42 | 34 | 8 | 0 |
| 応用化学コース | 12 | 6 | 6 | 0 |
| 環境生命コース | 12 | 8 | 4 | 0 |
| メカニクスコース | 46 | 36 | 10 | 0 |
| 情報システムコース | 48 | 34 | 13 | 1 |
| 建築コース | 37 | 26 | 11 | 0 |
いずれのコースも進学より就職の方が多く、全体の7割以上が就職していることが分かります。
就職
高専には多くの企業から求人が寄せられていることはよく知られています。
有明高専の令和7年度卒業生のうち就職希望者数と、企業からの求人数は以下のようになっています。
| 就職希望者数 | 求人数 | |
|---|---|---|
| エネルギーコース | 34 | 778 |
| 応用化学コース | 6 | 508 |
| 環境生命コース | 8 | |
| メカニクスコース | 36 | 753 |
| 情報システムコース | 34 | 741 |
| 建築コース | 26 | 206 |
どの学科も数多くの求人が寄せられ、求人倍率は平均で20倍以上となっています。
就職を希望した人は、100%就職しています。
進学
有明高専を卒業後に進学する学生の進学先は、以下のようになっています。
| 令和3年度 | 令和4年度 | 令和5年度 | 令和6年度 | 令和7年度 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 有明高専専攻科 | 31 | 29 | 25 | 23 | 17 |
| 長岡技術科学大学 | 0 | 1 | 2 | 4 | 1 |
| 豊橋技術科学大学 | 6 | 8 | 8 | 3 | 7 |
| 九州工業大学 | 7 | 3 | 5 | 3 | 2 |
| 熊本大学 | 3 | 9 | 5 | 6 | 9 |
| 九州大学 | 2 | 0 | 1 | 4 | 5 |
| その他 | 7 | 11 | 4 | 13 | 11 |
| 合計 | 56 | 61 | 50 | 56 | 52 |
最も進学者が多いのは有明高専専攻科であり、次いで豊橋技術科学大学、そして九州工業大学となっています。
九州工業大学のほかにも、地元の熊本大学や九州大学、佐賀大学などにも毎年多くの学生が進学しています。
進学先は国公立大学が中心ですが、私立大学に進学する学生もいます。


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