高専への進学を考えている中学生の方、そしてお子さんの受験で頭を悩ませている親御さんへ、高専の入試情報をご紹介します。
高専の入試方法は、国立高専であっても統一されているわけではなく、学校ごとに違いがあります。
高専の入試では推薦入試での入学者数の比率が高いため、まずは推薦入試での合格を目指すべきです。
また試験の時期が早いので、ほかの受験生と比較すると、試験に向けて早く動き出す必要があります。
ここでは、高専ごとに推薦選抜と学力検査選抜(いわゆる一般入試)の実施方法をご紹介していきます。
なお、実際の受験にあたっては、必ず募集要項を確認してください。
募集人員
どのような学科が設置されているか、それぞれの学科の定員が何名かを知ることができます。
入学時は一括募集となっており、2年生以降にコース分けが行われる学校もあるので、どのような形で入試が実施されるのか確認しておきましょう。
| 学科 | 入学定員 | 推薦による選抜の募集人員 |
| 機械工学科 | 40名 | 各学科とも18名程度 (45%程度) |
| 電気電子工学科 | 40名 | |
| 電子情報工学科 | 40名 | |
| 生物応用化学科 | 40名 | |
| 材料工学科 | 40名 |
鈴鹿高専には5つの学科が設置されています。
各学科の募集人員は40名となっており、そのうち18名程度(45%程度)は推薦千月により入学してくるものとされています。
推薦による入学者の選抜
高専の推薦選抜の定員は、学力検査選抜の定員より多くなっている学校もあります。
高専を目指す場合、まずは推薦選抜での合格を目指すこととなるので、出願資格は要チェックです。
試験の概要
| 推薦による募集人員 | 各学科とも18名程度(45%程度、あわせて90名程度) |
| 推薦基準(成績等) | 中学校3年間における9教科の5段階評価の合計(内申点)が110以上 |
| 選抜方法 | 第1志望のみ 調査書の「各教科の学習の記録」の合計(内申点)、「特別活動等の記録」を評価した点(特別活動点)及び面接の結果(面接点)を総合して行う 内申点を135点満点、特別活動点と面接点をあわせて135点満点の合計270点満点 |
鈴鹿高専の推薦による入学者の選抜の出願資格は、内申点についての基準が設けられています。
中学校3年間の内申点の合計が110以上となっているので、1学年あたりの平均で考えると36では足りず、37以上が必要になると考えておきましょう。
9教科で37以上ということは、1教科あたりの平均では4.1以上となります。
日程
| WEBエントリー期間 | 令和7年12月1日~令和8年1月5日 |
| 出願期間 | 令和7年12月25日、12月26日、令和8年1月5日16時30分(必着) |
| 検査日 | 令和8年1月17日 |
| 合格者の発表 | 令和8年1月23日16時 |
| 入学手続期間 | 令和8年1月26日~令和8年1月30日(消印有効) |
| 入学予定者オリエンテーション | 令和8年3月25日 |
学力検査による入学者の選抜
学力選抜では、基本的に入学定員から推薦選抜合格者数を除いた人数の募集が行われます。
また、推薦選抜に出願して合格にならなかった人は、学科などを変更する場合を除いて、手続きをしなくても学力検査選抜を受験できます。
試験の概要
| 学力選抜による募集人員 | 各学科とも22名程度(55%程度、あわせて110名程度) |
| 出願の方式 | 第2志望まで出願可 |
| 学力試験の配点 | 理科、英語、数学、国語、社会の5教科 理科、英語、数学は150点満点、国語、社会は100点満点の合計650点満点 |
| 内申点の配点 | 100点満点 |
| 選抜方法 | 学力検査及び調査書の合計点750点を評価する 合格ライン上で合計点が同点の場合は、学力検査の得点で合格者を決定する |
鈴鹿高専の学力検査による入学者の選抜は、理科、英語、数学、国語、社会の5教科で行われます。
学力検査については、理科、英語、数学の3教科について、得点が1.5倍になる傾斜配点が行われます。
内申点については、全体の配点のみが公表されており、学年や教科ごとの配点は不明となっています。
なお、合格ラインで合計点が同点の場合、学力検査の結果が優先されます。
日程
| WEBエントリー期間 | 令和7年12月1日~令和8年1月29日 |
| 出願期間 | 令和8年1月26日〜令和8年1月29日16時30分(必着) |
| 検査日 | 令和8年2月8日 |
| 合格者発表 | 令和8年2月20日16時 |
| 入学手続期間 | 令和8年2月24日13時~令和8年3月17日12時(必着) |
| 入学予定者オリエンテーション | 令和8年3月25日 |
近年の入試の状況
過去の入試の状況を確認して志願者数や倍率などを知っておくことは、受験する際には大変有益です。
学校や学科で迷っている方は、自分が何をしたいのかを考えるのが第一ですが、これらの数値も参考にしておくといいでしょう。
本科入学者選抜状況(令和5年度)
| 推薦 | 学力 | |
| 志願者数 | 志願者数 | |
| 機械工学科 | 23 | 41 |
| 電気電子工学科 | 38 | 56 |
| 電子情報工学科 | 53 | 92 |
| 生物応用化学科 | 53 | 86 |
| 材料工学科 | 37 | 52 |
本科入学者選抜状況(令和6年度)
| 推薦 | 学力 | |
| 志願者数 | 志願者数 | |
| 機械工学科 | 34 | 47 |
| 電気電子工学科 | 28 | 52 |
| 電子情報工学科 | 49 | 93 |
| 生物応用化学科 | 40 | 83 |
| 材料工学科 | 39 | 38 |
本科入学者選抜状況(令和7年度)
| 推薦 | 学力 | |
| 志願者数 | 志願者数 | |
| 機械工学科 | 29 | 42 |
| 電気電子工学科 | 37 | 39 |
| 電子情報工学科 | 40 | 88 |
| 生物応用化学科 | 50 | 89 |
| 材料工学科 | 39 | 58 |
鈴鹿高専の志願者の状況は、推薦選抜と学力選抜とに分けて公表されています。
学科ごとにみると、この3年間では電子情報工学科と生物応用化学科が上位となっています。
ただ、志願者数が少ない傾向にある機械工学科でも、募集人員を上回る志願者を集めているので、入学希望者は面接や学力検査の対策をしておかなければなりません。



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