高専卒業後は就職？進学？鈴鹿高専の卒業生はどのような進路を選択しているのか

5年の課程を終えて高専を卒業すると、就職するか進学するか、あるいはそれ以外の選択をするのか、いずれにしても大きな決断をしなければなりません。
高専の卒業生は、優秀な人が進学し、進学が難しい人が就職するというわけではありません。
それぞれの学生が自身の目標を定め、そのためには就職した方がいいのか、あるいは進学した方がいいのかを考え、その目標に向かった結果、進路はバラバラになるのです。
ただし、学校や学科によっては進路の傾向がはっきりしていることもあるので、学校ごと、あるいは学科ごとの進路を確認していきます。

なお、ここでは原則として、令和6年度（令和7年3月）卒業生の進路として各学校が公表しているデータをもとにしています。

鈴鹿高専の概要

鈴鹿高専には機械工学科、電気電子工学科、電子情報工学科、生物応用化学科、材料工学科の5つの学科があります。
就職と進学の別が学科ごとに公表されているほか、大学等の合格者数も学科ごとの人数が公表されています。
ただし、ほかの多くの高専とは違い進学者数ではないので、一人で複数の学校にカウントされている点に注意が必要です。

機械工学科

就職	進学	その他	合計
28	14	0	42

鈴鹿高専専攻科	8
長岡・豊橋技術科学大学	4
旧帝大・東京科学大学・神戸大学	1
その他の国立大学	10
公立大学	1
私立大学	0
その他	0

就職者数は進学者数の2倍となっており、就職する人の方が多いことが分かります。
就職者の中に県内へ就職した人はゼロで、全員が県外へ就職しています。
進学者数14名に対して合格者数は24名となっており、学校別にみると鈴鹿高専専攻科が最多で、そのほかは2名か1名となっています。

電気電子工学科

就職	進学	その他	合計
18	20	0	38

鈴鹿高専専攻科	17
長岡・豊橋技術科学大学	1
旧帝大・東京科学大学・神戸大学	8
その他の国立大学	13
公立大学	0
私立大学	0
その他	0

就職者数より進学者数の方が若干多くなっています。
県内への就職者数は3名で、残りの15名は県外へ就職しています。
鈴鹿高専専攻科の合格者数が17名と圧倒的に多く、次に三重大学の5名となっています。

電子情報工学科

就職	進学	その他	合計
20	14	1	35

鈴鹿高専専攻科	9
長岡・豊橋技術科学大学	1
旧帝大・東京科学大学・神戸大学	4
その他の国立大学	6
公立大学	0
私立大学	0
その他	1

就職者の方が進学者より多い結果となっています。
県内への就職者はゼロであり、全員が県外に就職しています。
鈴鹿高専専攻科への合格者は9名、三重大学が2名となったほかは、いずれの大学へも1名でした。

生物応用化学科

就職	進学	その他	合計
19	18	0	37

鈴鹿高専専攻科	5
長岡・豊橋技術科学大学	5
旧帝大・東京科学大学・神戸大学	3
その他の国立大学	19
公立大学	1
私立大学	0
その他	0

就職者と進学者の人数はほぼ同数となりました。
就職者19名のうち県内への就職者数は1名でした。
鈴鹿高専専攻科と豊橋技術科学大学への合格者は5名、京都工芸繊維大学への合格者は3名となっています。

材料工学科

就職	進学	その他	合計
21	19	0	40

鈴鹿高専専攻科	10
長岡・豊橋技術科学大学	1
旧帝大・東京科学大学・神戸大学	4
その他の国立大学	14
公立大学	3
私立大学	0
その他	0

若干ですが就職者の方が進学者より多くなっています。
三重県内への就職者数は4名となり、5つある学科の中では最も多くなっています。
鈴鹿高専専攻科の合格者は10名だったほか、山梨大学が4名、香川大学が3名でした。

まとめ

鈴鹿高専全体では就職者が106名、進学者が85名となりました。
就職者のうち県内に就職したのは8名で、9割以上が県外に就職していることとなります。
進学者に関しては合格者数が公表されているため、実際の進学者数は分かりませんが、鈴鹿高専には合計49名が合格しているほか三重大学にはのべ11名、豊橋技術科学大学にはのべ9名、大阪大学にのべ8名などとなっています。